2009年11月27日に都道府県会館(永田町)で行われた、『なくそう!議員年金 緊急フォーラム』に参加しました。この日は、国会中でしたが数名の国会議員、また北海道や埼玉、東京のネットワーク運動のメンバーの参加がありました。しかもそれだけではなく、廃止に向けて活動している徳島県小松島市議会議長もかけつけて下さいました。
神奈川ネットワーク運動は、地方議員年金制度については、以前から国民の公的年金制度に比べ、優遇された制度であることから、廃止運動を続けてきました。平成の大合併により議員数が減ったことにより、掛け金収入が減っていることもあり、公的負担の割合が高くなっています。つまり税金が当てられているのです。
総務省が設置した地方議員年金制度検討会は、本年11月に見直し案・廃止する場合の考え方を示しました。それに対して、全国市議会議長会・市議会議員共済会は、公的負担の割合を高めるよう求めています。市民の暮らしが脅かされ続けている現状にあって、市民生活の側に立つべき立場にある地方議員が、無意識なのか、または意識的なのかわかりませんが、“特権”を主張しているとしか思えません。フォーラムでは、立正大学大学院教授で、国際年金比較をされている渡部教授のお話を伺うことができました。数百万人規模の政令市から数百人規模の小さな自治体に至るまで、一律の地方議員年金制度があるのは、日本だけ、しかも地方議員年金制度は、ほとんど議論もされずにできたことなど、制度の不思議さがわかりました。企業や市民の暮らしは、いろいろなものが国際競争にさらされて変化しているのに(もちろん弊害もありますが)、地方議会は、なかなか改革が進まない現実の一端をまたしても見せられたように思います。その中で、小松島市の議長のお話は、とても印象に残りました。国家的な財政難の中で、地方議員年金制度はとても続けられるものではないこと、廃止にお金がかかるとしても、このまま続けていくよりは、お金がかからないこと。それを議長という立場でおっしゃっていたことです。余談ですが、議長は四国というお国柄か、坂本竜馬をとても尊敬していて、坂本竜馬のように考えて行動していきたいということでした。ご自分は、保守の人間だと前置きされていましたが、必要な政治改革は行動で示されるというそのスタンスに、“さむらい”を感じました。最近は、「武士道」ということばが都合よく使われるように感じていましたが、本物に出会えたように思いました。フォーラムのあとは、会場からほど近い衆議院と参議院に向かい、原口総務大臣や、政務三役などの部屋を回り、要望書を提出してきました。