『横須賀にもある!放射性物質を含んだ汚泥焼却灰!』

横須賀の下町浄化センターを見学してきました      

保管されている下水処理汚泥焼却灰
保管されている下水処理汚泥焼却灰
  神奈川ネットワーク運動・横須賀 松原有子
福島第1原発事故後の5月10日、下水処理汚泥焼却灰から[セシウム134]6,190ベクレル/kg {セシウム137}5,780ベクレル/kgが検出されました。

横浜市の南本牧の処分場の凍結が決まりましたが、埋め立てないとしたら下水処理汚泥焼却灰はどういう状態になっているのかを伺う為に横須賀の下町浄化センターに行って来ました。      
              
放射能物質を含んだ汚泥焼却灰は処理出来ずにフレコンバック
(フレキシブルコンテナバッグ(Flexible Containers)の略)と
呼ばれる大きな土嚢袋の様な袋に入れられ、コンクリートの建物の中で保管されています。                       
1tまで入る袋ですが余裕をみて600kgに抑え入れており,1日に約3tの汚泥焼却灰が出ており、下町浄化センターの建物の中は6月で一杯になってしまい、追浜浄化センターで管理。しかし、9月でそちらも一杯になってしまう為、下町浄化センター敷地内の第五系列を作る予定の用地の舗装し、船舶用の中古コンテナを購入し、中に汚泥焼却灰を入れ、保管するそうです。

                 
しかしコンテナも一時的な保管しか出来ず、1基30〜40万円。
36基(1基24t=フレコンバック40袋)を用意する予定で、半年で出る864tの汚泥焼却灰が置けますが、来年2012年の3月にはこちらも一杯になってしまいます。

自分の地域で処理出来ない、最終処分地を持ち合わせていない横須賀市は業者に依頼をかけているそうです。業者は受け入れを拒否していなくとも処分地のある場所によってはその自治体が受け入れを拒否して、移動出来ないのが現状。国策による放射能物質を含む汚泥焼却灰の対応を早急にして頂く必要性を感じました。

福島の原発事故以前はコンクリートの材料として100%有効活用が出来ていたが、5月の上旬よりコンクリート業者が受け入れを拒否。
排煙はダイオキシンを出さない為にあった煙突サイクロン(遠心力で塵を飛ばし)、電気集塵装置(静電気で塵を除く)、排煙処理塔(シャワーでアルカリ性の液体を出し、酸性を中和)が有効に働いて空間線量は上がっていないとの事。                    
放射能による被ばくが懸念される為職員の方は放射線による被ばくの蓄積がわかる小さいプレートを胸につけ日々の作業にあたっており、作業をされている職員の方々も不安を感じている様子がわかりました。

この下水処理汚泥焼却灰の問題は横須賀だけでは無く、放射能汚染があった自治体が抱えている問題です。

国は基準値を上げるのでは無く、この震災によって出てしまった放射能汚染物質の最終処分場をどこにするのかを決めなければなりません。現時点では、各自治体で一時保管するしか無いようです。この事故の教訓を活かし、脱原発を目指して欲しいです。