勇気をもらったデンマーク ロラン島の挑戦 ~デンマーク ロラン島の画期的なエネルギー政策を学ぶ~
勇気をもらったデンマーク ロラン島の挑戦
~デンマーク ロラン島の画期的なエネルギー政策を学ぶ~
ネット・横須賀 瀧川君枝
日本の4省庁に招かれて来日中の、デンマークロラン市レオ・クリステンセン市議から、再生可能エネルギーで100%賄うロラン島の取り組みを、ニールセン北村明子さんによる通訳を通して伺いました。
6つの政党からなる議会構成となっているものの、1998年に市のビジョンとして以降、ゆるぎない方針を持ち、コンセプトを一致させて通常の産官学連携を一歩進めたスピード感のある取り組みを行っています。上下水道や配電網などは持ち株会社で所有し、新たな公共財を作る時には大学や企業に相談して、バージョンアップが図られるようにしているそうです。子どもたちにその意義を伝える教育もしており、雇用も増えています。デンマークの遠浅の海を利用した波力発電に風力を組み合わせ高効率の発電につながったとのことで、その土地や歴史に合わせることが大切とのことでした。
世界は、地球温暖化による海面上昇と世界規模で抱える食料問題抱えています。食べるものをエネルギーに変えるバイオマスに頼らず、焼却灰を出すこともないアッシュフリー社会も可能との話しに勇気をもらいました。「藻」を培養させて魚を育てたり、農を中心とした循環サイクルで肥料やエネルギーまで作りだす試みはロラン市独自の取り組みです。
このように画期的なエネルギー政策がすすめられているのは、2035年までにすべての電力を再生可能エネルギーで賄うとする新エネルギー法があるためです。レオさんは、政権が安定しない日本では投資の意欲がそがれるだろうと苦言を示されました。しかし、日本はデンマークに似た産業構造となっており、明確な意思さえあれば取り組めることを確信しました。