橋下氏の「従軍慰安婦」発言に対する抗議と見解
※下記の抗議文を『大阪市長 橋下徹様宛』で、 5月23日 に発送しました。
橋下氏の「従軍慰安婦」発言に対する抗議と見解
2013年5月21日
神奈川ネットワーク運動・横須賀
代表 瀧川君枝
私たちは、第2の基地県といわれる 神奈川県で暮らしている市民です。
この度の橋下氏の発言に対して、厳重に抗議し発言の撤回を要求し、見解を申し述べます。
撤回を求める発言は、以下の二つです。
一つは、旧日本軍の「慰安婦制度」を必要だったとし、強制連行の証拠はなかったとの発言。
二つは、米軍に対して、沖縄の米海兵隊司令官に風俗業の活用を促したということ。
歴史認識を欠き、女性の尊厳を踏みにじるものであり、猛省すべきです。
自身の人権を盾にしながら、他者の人権には差別や弾圧を繰り返す行動を許すことはできません。
戦後、日本は、朝鮮戦争、ベトナム戦争から湾岸戦争イラク戦争へと次々に続く米軍の作戦行動に加担してきました。
神奈川県にある空母の艦載機が訓練を行う厚木飛行場周辺では、横須賀基地に原子力空母が停泊している期間、ひっきりなしの轟音と墜落するのではないかという不安を撒きちらしています。
軍隊の駒となって、ピラミッドの底辺にいる抑圧され追い込まれた兵士たちは、そのはけ口として飲酒による侵入事件や女性への性暴力事件を繰りしているのです。
ここに見えるのは、軍隊が抱える暴力性です。
橋下氏の発言は、女性や兵士に対する人権侵害を許してまでも軍隊を強く支持するものです。ますます高度化する兵器により多くの犠牲を生む武力の行使に、正当化の余地はなく、その狙いも、自国の都合に合わせた搾取や侵略であって、二重、三重の問題があります。
今、教育基本法の改定に続き、平和憲法を壊して憲法を改正して、軍隊を持ち戦争が出来る国へと後戻りしよう、米軍の戦略にさらに協力しよう、とする動きが顕著です。戦後67年を過ぎても未だに日米安全保障条約を保持し続け、米軍の戦争に協力する地位協定を許してきた歴代政府の責任が見えてきます。戦争と軍隊をなくす政策こそが必要です。
私たちは改めて決意します。この流れを強く警戒し、国と国ではなく、市民と市民がつながり合う民際交流をすすめます。市民の政治参加で平和外交を促し、政治の右傾化にストップをかけていきます。
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