『どうする?放課後児童の居場所!』

各関係者が参加してミニフォーラムを開催しました

現在、横須賀の『放課後児童の居場所』については、民設民営の学童クラブ、公設民営のわいわいスクール、公設公営のみんなの家のランドセル置き場の3つがあります。それぞれに様々な課題があります。ネット・横須賀では、放課後児童の居場所として制度改善やよりよい政策につなげていくために、2008年7月9日に保育課課長、青少年会館館長をゲストに、瀧川君枝議員のコーディネートでミニフォーラムを開催しました。参加者は、学童クラブ関係者(指導員・保護者)が10人、わいわいスクール関係者が3人でした。それぞれの参加者から、課題と考えていることを出していただきながら、また、行政の施策や動きについて合間に説明してもらいながら、活発な意見交換がされました。現在学童クラブは、44ありますが、空白学区もあります。課題としては、新規立ち上げの大変さ、家賃問題、指導員不足と待遇の問題、大規模化、障がい児受け入れ、単身家庭の問題など、現在の社会福祉制度や教育問題、また格差社会の課題がそのまま当てはまってくることもあり、多種多様です。また、民設民営のため、民間施設を借りているケースと学校の余裕教室を借りているケースでも違いがあります。学童へのニーズが高まっているため、市連協の支援などで毎年新規に立ち上がってもいますが、閉所せざるを得なくなった所も出てきました。また、発達障害を含めて障がい児受け入れについては、保育をするにあたって、指導員の研修や保護者の理解が必要ですし、行政関係機関との連携も必要ですが、なかなか難しい状況です。世界的には、インクルージョン、インクルーシブ教育という考え方が主流になっているようですが、教育にあまりお金がかけられない日本では、それよりも、まず1クラスを小人数にできないとその先には進めないと思われます。次にわいわいスクールですが、48校中、5校しか開設されていません。2校増設する予算が組まれていて、候補の学校は鷹取小学校ということです。しかし、現在この地域では、小学校適正配置検討協議会が開催されており、先にわいわいスクールを開設することを決めるのが、果たして地域にとって、また子どもたちにとってよりよいことなのかどうか、長期的視点に立って考えないと、また余計なお金を使ってしまいかねません。また、わいわいスクールを運営する民間事業者からも、教室内しか使えない点や、わいわいスクールの参加のしくみや学校との関係について課題が出されています。
 ネット・横須賀では、財政が苦しいという行政の事情も含めて、学童クラブは学童クラブで充実させていくこと、そしてわいわいスクールはわいわいスクールで、その機能を活かしていけるように、また、市民参加で制度改善につなげていきたいと考えます。 
★(用語解説:①インクルージョン…(障がいを持っている人の)そのニーズがどんなものであれ、人々がその能力を最善に発揮しながら、主流の制度の生活や仕事に参加できるようにすること ②インクルーシブ教育…障がいのある子と障がいのない子とが通常の就学前機関、学校、大学で適切な支援を受けながら共に学ぶこと  英国 インクルーシブ教育センターの考え方より)