横須賀市は厳しい財政状況が続いているといわれます。そのため、行政改革的な努力もしていますが、それは効果的なのでしょうか?それとも、削りやすいところだけ削って、市民に見えにくい部分は不明朗というか、無駄なお金が遣われているということはないのでしょうか?
というわけで、神奈川ネットワーク運動・横須賀では、連携して活動している市民福祉事業団体等の方々と2008年度の決算について1月19日に学習会を開催しました。講師は、ネット議員の瀧川さんです。1年生議員なので、予算を読み解くというのもなかなか難しいと思うし、市民としてもお任せになりやすいところ。でも、まちをよりよくしていくために、市民がもっともっと関心を持つべきところかなとも思います。
さて、横須賀市には原子力空母受け入れと引き換えに米軍再編交付金が10年間で70億円交付されることになっています。
平均すれば1年間に7億円の臨時収入があるということですね。
お金がない、お金がないと普段から言っているのだから、やはり有効に使ってほしい金額ですね、でも情報はあまりありません。
そこで、学習会で説明してもらいました。主に何に使われたかというと各学校へのAED(救急救命で心肺蘇生に使う自動体外式除細動器…いわゆる電気ショック装置)の設置、これはないよりはあった方がいいけれど、救命の研修を受けていないと、いざというときにはなかなか使えないものです(私は仕事上、その研修を受けましたが、あわてないで使えるようにしないといけないと思いました)。それから、小中学校に校内LANを設置して、各教室でもパソコンとインターネットが使えるようにしようというもの… 良さそうな話に聞こえますよね…でも、ただでさえ忙しい担任の先生が、高価なパソコンやソフトを児童や生徒の学習に有効に使うためには、別に研修も必要とのこと。
ゆとり教育によって学力が低下したということが喧伝され、親も教育関係者も敏感に反応せざるを得ない状況で、学習指導要領がまた変わるようです。学力ということだけに目が行き過ぎているのではと思います。小中学校という情操教育も大切な時期に、一番大切な人と人の関わりを覚えないで、家ではテレビやポータブルゲームに多くの時間を費やし、学校でもパソコンという機械に向き合う時間が増えるのは、子どもにとってどうなのでしょうか?パソコンやインターネットのようなハードなツールにお金をかけるのなら、同じくらいハードに負けないソフトの部分(人材や人手)にお金をかけるべきではないでしょうか?横浜市教育委員会が2012年から公立小中学校を小中一貫高にするという方針を打ち出し、注目が集まっています。そこでは、人材交流や交互教育支援も行われるようです。不登校率の高い横須賀市では、まずは小学校低学年の20人学級制を取り入れることができるよう、自治体独自のしくみを構築するべきではないでしょうか?そういうところに、国の税金から出ている再編交付金を使うことができないものかと考えてしまいました。(M2)